糖尿病とは、必ずしも尿に糖が出る病気ではありません。なんらかの原因でインスリンというホルモンが上手く作用しなくなり、血液中のブドウ糖を上手に細胞に取り込めなくなり、血液中のブドウ糖が増えるいわば“慢性高血糖症”です。通常血糖値が170mg/dLを超えると尿中に糖があふれて出てきます。
慢性的に血糖値が高くなると、全身の血管・臓器に悪い影響(動脈硬化を基礎とする合併症)が及んできます。
糖尿病は、大きく「1型」と「2型」に分けられます(他に遺伝異常や内分泌疾患によるもの、癌や肝疾患、妊娠糖尿病などもあります)。
1型糖尿病
インスリンを産生する膵臓(すいぞう)の細胞(膵β細胞)が壊れていき、インスリンが分泌されなくなってしまう疾患です。
主に「自己免疫」による膵β細胞の破壊や遺伝因子に何らかの誘因・環境因子が加わって起こるものと考えられています
2型糖尿病
膵β細胞からインスリンは分泌されていますが、その作用が不十分なため起こる疾患です。
生活習慣による影響が強く、日本人に最も多いタイプの糖尿病です。
糖尿病の合併症
合併症には大きく分けて「急性合併症」と「慢性合併症」があります。
妊娠と糖尿病
糖尿病が妊娠前から存在している「糖尿病合併妊娠」と、妊娠中に発見される糖代謝異常があります。