*発熱の有無に関わらず、風邪症状(鼻水、のどの痛み、咳、痰など)のある方は、直接来院せずに必ず電話で確認をしてください
*インターネット予約が困難な場合はどうぞお電話でお問い合わせください。
甲状腺は、首の前方、喉ぼとけ(甲状腺軟骨先端)のすぐ下にある、たて4cm・厚さ1cm、重さ10~20g程度の小さな臓器で、全身の新陳代謝や成長の促進などにかかわるホルモン(甲状腺ホルモン)を分泌しています。まるで蝶が羽根を広げたような形(右葉と左葉)をしており、蝶の胴にあたる部分(狭部)から成り、気管を取り囲むように位置しています。通常甲状腺は柔らかく、表面を触ってもわかりにくいですが、腫れてくると手で触ることができ、また見ただけでも腫れているのがわかることもしばしばあります。超音波検査(甲状腺エコー)を行えば、その大きさや内部の様子をとても詳しく調べることができます。
甲状腺ホルモンは、甲状腺で生成・分泌されます。このホルモンには、T4(サイロキシン)とT3(トリヨードサイロニン)の2種類があり、主に下記の働きを通じて、身体や精神の働きを高めています。
甲状腺ホルモンの量は、脳下垂体という器官から出る甲状腺刺激ホルモン(TSH)により調整されています。健康な人では、適正な量の甲状腺ホルモンが血液中に存在していますが、甲状腺ホルモンが正常レベルよりも多くなると、身体や精神の活動が活発になり過ぎて、イライラ、暑がり、動悸、多汗、体重減少、手指の震え、倦怠感、下痢、月経異常などの症状が現れます。逆に不足すると、身体全体の代謝と機能が低下して、むくみや便秘、食欲不振、寒がり、皮膚の乾燥、疲労感、体重増加、脱毛、無気力などの症状が現れてきます。甲状腺ホルモンの量は、血液検査をすれば容易に測定できます。
甲状腺疾患は、女性に多く見られます。もちろん男性も甲状腺の病気になりますが、圧倒的に女性に多く、男:女=1:9という報告もあります。
甲状腺疾患の症状は、疲れやすい、むくみやすい、便秘、冷えなどの症状や、あるいは逆に動悸がする、イライラして落ち着かない、暑がりで汗をかきやすいなど、多くの女性が日々感じている症状が多いものです。そのため、ご自身の判断で、「産後の疲れだろう」「更年期だから仕方がない」「老いによるものだ」などと決めつけてしまっていた方が、調べてみると実は甲状腺の病気が原因だった、などというケースがしばしば見受けられます。甲状腺に何らかの異常があった場合、体の他の部分の異常として症状が発症してくるため、症状からはすぐにそれとわかりにくく、専門の病院でなければ診断がつきにくいのも、甲状腺疾患の特徴と言えるでしょう。
甲状腺疾患を大まかに分けると、
―の3つに分けられます。それぞれについて病名を記しておきます。
上記のような甲状腺の病気は、いずれもきちんと治療すれば軽快、またはコントロールできるケースがほとんどです。甲状腺の悪性腫瘍は、そのほとんど(約90%)が乳頭がんで、5年生存率も90%以上とのデータがあります。よって早期発見早期治療を行えば治癒する可能性が充分あります。また、ホルモンの分泌異常で先に記したような症状が出ても、内服薬、アイソトープ(放射性ヨウ素)治療、手術などでしっかり治療し、ホルモンバランスを適切にコントロールすれば、多くは健康で問題のない生活が可能です。大切なことは、まず甲状腺の病気かどうかを検査すること、そして正確な診断のもとに、適切な治療を受けることです。甲状腺の疾患が気になる方は、一度ご相談ください。
*当院では、日本内分泌学会認定専門医・指導医による、甲状腺疾患の専門的な診断・治療が可能です。
甲状腺ホルモンは、甲状腺で生成・分泌されます。このホルモンには、T4(サイロキシン)とT3(トリヨードサイロニン)の2種類があり、主に下記の働きを通じて、身体や精神の働きを高めています。
甲状腺ホルモンの量は、脳下垂体という器官から出る甲状腺刺激ホルモン(TSH)により調整されています。健康な人では、適正な量の甲状腺ホルモンが血液中に存在していますが、甲状腺ホルモンが正常レベルよりも多くなると、身体や精神の活動が活発になり過ぎて、イライラ、暑がり、動悸、多汗、体重減少、手指の震え、倦怠感、下痢、月経異常などの症状が現れます。逆に不足すると、身体全体の代謝と機能が低下して、むくみや便秘、食欲不振、寒がり、皮膚の乾燥、疲労感、体重増加、脱毛、無気力などの症状が現れてきます。甲状腺ホルモンの量は、血液検査をすれば容易に測定できます。